A:それは「清心丸」のことですね。緊張や興奮状態で頭がカッカしてる時とか、逆に疲労困憊で頭がボーとしてる時に文字通り「精神を清らか」にするために使う漢方薬ですが、変わったところでは心筋梗塞や脳梗塞、妊婦の出産時などにもよく使います。
ちょっと難しい話になりますが、漢方の「気」の理論では緊張や興奮、眠気や錯乱・気鬱など平常心を無くす原因は「邪気」が体内に溜まってしまったせいだと考えます。ならばその溜まった邪気は身体にある穴を開けて抜いてやれば良くなるという理屈なのですね。それで造られたのが「開竅剤＝かいきょうざい」（竅は穴の意）と言われる処方で、清心丸はその代表的な漢方薬なのです。
しかし現在の清心丸は中国仕様と日本仕様では処方が少し異なっているので、やはり日本人には日本仕様をお奨めします。その処方は心を覚醒（脳内血流を活性化）するが、それによる過度な頭熱を去り（頭を冷やして冷静にする）心を安定させ（緊張によるドキドキを少なくし）疲労を除く（試験って心身ともに消耗しますからね）という仕様になっていますから、ぜひ使ってみて下さい。