生理になると痛みで何もできなくなります。痛み止めを飲んでなんとか仕事へ向かう状態です。他の人に聞いてもそんなものだという人がほとんどです。このまま放置しておいてもいいのでしょうか？

Ａ：たかが「生理痛」と侮っては行けません。漢方の考え方では「生理痛は無いのが普通」と考えます。

　程度の差はありますが日本人で生理時や始まる直前に痛みや不快な症状を感じる人は７〜８割いると言われています。多くの場合、痛み止めの服用で治まってしまうのでそれが普通だと思いがちですが、痛み止めは症状を緩和するだけで、根本原因はそのまま。原因は血流不全やホルモン失調、自律神経の不調や卵巣や子宮の異常など、多岐にわたるので注意が必要なのです。

　東洋医学では身体の「気・血・水」のバランスのとれた状態が心身ともに健康であり、このバランスが崩れると病気や不健康な状態を招くという考え方があります。女性の一生は「血と気」にまつわる事が多く血流不全や貧血など「血」の改善、ホルモンバランスや自律神経の調節といった「気」の改善を行う事が重要です。

　たかが生理痛と放置する事は女性機能の不全を招くだけでなく、他の病気の要因にもなりうるのです。生活習慣を見直したりストレスの解消をする事は大切ですが、漢方で「血」や「気」の流れを良くすると痛みだけではなく様々の不快症状が解消される事が多いので、一度試してみる価値はあると思いますよ。