最近疲れやすい、体がだるい、気分が落ち込む、すぐにイライラする・・・など不調を感じていませんか?
実は、体内の鉄不足が関係しています。
私たちの体に不可欠な鉄、その働きは知っているようで知らないものも多いので、まずは鉄の働きについてご紹介します。
鉄の有名な働きでは、血液中の赤血球をつくり全身の細胞に酸素を運ぶことです。鉄不足による貧血といえば、めまいや立ちくらみなどが知られていますが、他にも筋肉が酸欠状態になることで疲れや体のだるさ、ひどくなると筋肉の痛みや心臓に負担がかかる事で動悸や息切れなどがあらわれます。
さらに鉄には粘膜や皮膚、骨の生成や代謝をサポートする働きがあります。のどや鼻、胃腸は粘膜でおおわれています。例えば、胃腸の粘膜が弱くなると食欲が落ちたり、上手く栄養が吸収できなくなってたり、下痢や便秘につながる事もあります。するとさらに貧血が悪化することに。貧血になると経血量が少なくなるイメージがありますが、実は逆に増えることもあります。それは粘膜である子宮内膜に鉄不足がおきると、もろくなってはがれやすくなり経血量がふえるのです。それによってさらに貧血が悪化しやすくなります。赤ちゃんを迎えるためのフカフカベットがもろくてカチカチでは困りますよね。
この他には、コラーゲンの合成を促して肌や血管の老化を防いだり、白血球の働きを活発にして免疫力を高めるといった働きもあるので、全身の健康や美容を保つのにかかせない栄養素なのです。
最近では、鉄不足が心にも大きな影響をおよぼしていることがわかりました。毎日の生活で感じる楽しい、幸せ、悲しい、悔しいといった感情をコントロールしている脳は、やる気や知識の整頓などもしています。そこにはさまざまな種類の神経伝達物質があるのですが、鉄にはこの合成をサポートする働きがあります。体内で鉄不足がおこるとやる気や集中力が低下したり、精神を安定させる神経伝達物質のセロトニンが不足することもあります。すると気分が落ち込んだり、イライラしたりとメンタル面での不調が起きやすくなります。実際にうつ病の疑いのある方の8割に鉄不足があるという報告もあります。
心にも体にも鉄は大事!
もっと鉄分をとりましょう!!!
ここからは鉄分のとり方をご紹介します。
肉や魚に多い「ヘム鉄」をとる
鉄はもともと吸収されにくい栄養素なので、いかに吸収率を高める事が大切です。鉄には2種類の形があり、肉や魚など動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、大豆や野菜などの植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」です。体内の吸収率はヘム鉄は10〜30%、非ヘム鉄は5%以下とヘム鉄が有利。普段からお肉やお魚などのタンンパク質を意識してとる必要があります。さらに効率よく吸収させるためにはビタミンCと一緒がオススメです。鉄を吸収しやすい形に変える働きがあります。
具体的な量をみてみましょう。ちなみに日本人に推奨されている鉄の1日量は15mgです。
ヘム鉄
マグロ6切れに1.1mg レバー焼き鳥1本に3.6mg しじみ汁1杯に1.1mg ゆで卵1個に1.1mg
非ヘム鉄
納豆1パックに1.7mg 油揚げ30gに1.3mg ココア大さじ1に1.3mg 豆乳200mlに2.4mg
鉄分をとるときの注意事項は・・・
玄米の外皮に含まれるフィチン酸という成分と緑茶やコーヒー、紅茶などに含まれるタンニンは、鉄の吸収を妨げる作用があります。ただしヘム鉄はタンニンの影響を受けないので、お肉やお魚を食べるときは気にしなくても大丈夫です。
赤血球やホルモンをつくるのは寝ているとき、起きていては作れません。さらに遅くまでおきていると神経伝達物質をつくる材料となる鉄を大量消費してしまうためせっかく吸収した鉄がもったいないことに。食事でとった鉄を有効活用するためにも、睡眠はしっかりととりましょう。
少しでも早く改善したい!鉄分の多い食材は嫌いなものばかり!もっと手軽に何とかしたい!という方、お気軽にご相談ください。良いものありますよ。