A :「卵子の老化に関する報道が続き、生理学的に有利な年齢で出産する大切さが注目されています。これは、とてもいいことだと思いまが、誤解もたくさんあるようです。卵子の老化はとても長い年月をかけて進行します。ですから、卵子の老化が指摘される年齢になっても、妊娠しなくなるのではありません。「34歳はセーフ、35歳はアウト」と思うのも、大きな誤解です。
ただ妊娠力は少しずつ低下します。女性の卵子は生まれる前に作られ、その後新たに補充されることはありません。その数は年齢を重ねるにつれ、非常に多くの卵子が減少して行きます。しかし、卵子の数や老化の速度は個人差がとても大きく、冷えやストレスなども影響します。
また、妊娠力の低下は毎年同じように下がっていくのではなく「なかなか妊娠しないな」という実感が出てくる「変わり目」の年齢があります。昔から言われている「女の厄年」に近い数字です。女性の厄年は33歳と37歳です。昔の人は身体の節目についてよく知っていたんですね。卵子の老化予防には冷えの改善やストレスの解消がとても大切です。漢方を利用したり適度な運動をするのも一つの方法ですね。「卵子の老化」の知識を、不安な情報ととらえず「すべきことをして安心するための知識」と考えてご自身の心と体を整えていきましょう。