A:漢方では人の体質を大きく3つに分け体力の充実度や病気に対する抵抗力を表します。一つはバランスのとれた「中庸」、あと2つはバランスの偏った「実証」と「虚証」です。実証とは体力がみなぎり病気に対する抵抗力も強いタイプです。一見良さそうですが、体調の変化を感知するセンサーが鈍く無理をしすぎて気がついたときには病気が悪化していることがあります。虚証とは体力に乏しく抵抗力も弱く病気にもなりやすいタイプですが、体調を感知するセンサーが敏感なので重病になることは少ないといわれます。相談者さんは虚証寄りの体質で、例えば胃腸が弱い、低血圧、貧血、倦怠感などの症状がでやすいと思われます。中庸は実証と虚証の間に位置しますが、実際にはどちらにも偏らない完璧な中庸の人はほとんどいません。健康体であっても時には実証寄りだったり虚証寄りだったりと「常に揺れている」のが人の体質なのです。
そして漢方医学はその人の現在の体質状況を判断するとともに、体質の変化に応じて治療法も変化していきます。相談者さんのように今までは虚証の体質であっても、漢方を用いて体質改善することで妊娠・出産そして子育ても必ず乗り超えていけます。そのためにはまず一歩目を踏み出すこと。何もしなければ変化は起きませんが、漢方を上手く使うことで不安が減少し、やがて自信が出てくると思います。私達はそれをお手伝いしています。