A:軽度の認知症の多くは脳内にアミロイドβという物質が溜まって脳神経が侵され発症するアルツハイマー病ですが、その他にも血管性認知症、レビー小体型認知症、ホルモン異常など多数の原因があります。血管性認知症やホルモン異常などはそれらをコントロールする薬剤はありますが、アルツハイマーやレビー小体型には残念ながら今のところ根本的な治療薬はありません。そこで残された脳細胞をいかに活性化できるかが現代医学の治療法になります。
一方の東洋医学ですが、残念ながら古い文献には認知症と考えられる症例はないのです。これは当時の人々の寿命が短くて認知症を発症する前に亡くなっていたか、現代とは生活環境が違っていたからかもしれません。しかし現代の東洋医学では平均寿命の伸びによって登場した新しい疾患についても日々研究され、新しい漢方薬ともいえる成分が自然の動植物から見い出されてきました。その中にはもちろん脳細胞の活性化という現代医学の治療と同じ分野、あるいは予防分野にも強みを持つものもあります。相談者様も一度そういったものを試してみて、余計な心配を取り除かれてはいかがでしょうか?
Q:軽い認知症の母親を介護していますが、最近私自身物忘れがひどくなってきて母の後を追っているのではないかととても心配になります。漢方などでの予防法などはありますか?(60歳・主婦)
2021.04.14