A:ある調査によると60歳以上の女性で77%、男性で53%が冬に冷えを感じるそうです。
女性に多いというのは何となくわかりますが、男性にも意外と冷えを感じる方は多いようです。
冷えを感じる原因は大きく分けて二つあります。まず体の発熱量がそもそも少ない場合。
体の熱の38%は筋肉が作っていますから、男性に比べて筋肉量が少ない女性は元々冷えを感じる割合が多いのですが、男性の場合は年齢とともに筋肉が落ちて冷えを感じるようになるのでしょう。
第二の原因は熱の配分がうまくいかないことです。
体の熱は筋肉以外でも脳や肝臓などで作られますが、その熱がうまく全身に配分されないのですね。
これは主に熱を手足や腸などの末端組織に運ぶ血液の流れがスムーズでないため手足や下半身に冷えを感じてしまうのです。
特に高齢者の場合は運動不足や動脈硬化、心機能低下など年齢に伴う血流不全が要因とも考えられます。
東洋医学では「冷え」を病気の大きな原因と考えており、これを改善する方法は色々あります。
例えば温灸や温熱療法など体の外部から刺激を与えるもの、お茶や漢方薬など内部から改善するものなどです。
相談者様も東洋医学で冷えない身体作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
2024.2月号 p 52に掲載