A:現代医学では不眠は自律神経の興奮状態と考え、それを抑制する薬が睡眠薬(睡眠導入剤も同じ)として使われます。
昔に比べ副作用は少なくなりましたが、それでもゼロでは無いのと、それ自体が不眠を根本的に治すわけではないのであまり服用したくないと言う方もいらっしゃいます。
漢方では精神と体の臓器は密接に関係していると考えるので、不眠を単なる神経の問題とはとらえません。
例えばイライラして眠れない場合は
肝の気が過剰となり神経を興奮状態にさせると考え、肝の気を抑えるような処方を使います。
しかし同じ不眠でも精神的にまいって不安で寝られないような場合は
腎の気が不足していると考え、それを補う処方を使います。
女性の更年期に良くある不眠はホルモンとの関係が多いので、婦人薬の処方が効果的かもしれません。
最近多いのは眠りも浅くて寝付きも悪いというようなケースで、脳疲労がある方や神経質の方に多くみられます。
肝と腎の連携が上手くいかず肝腎の気血の流れが悪くなる、あるいは気血が不足する状態で「眠る力」が落ちた状態です。
眠るにも力は必要ですからね。対策はいくつかありますので、ぜひ一度ご相談下さい
。 ←さるぼぼ4月号50p 掲載中