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Q:先日人間ドックを受けたら「Hab1cが少し高いので糖尿病に気をつけて」と言われました。まだ病気とは診断されなかったのですがこのままだと確実に糖尿病だそうです。予防的な漢方とかありませんか?(60才・主婦)

2024.11.05

A:糖尿病は血糖値が高い状態が続く病気で、Hab1cはその重要な指標となるものです。
糖尿病という病名は有名ですがそのものが原因で死亡する事はあまりありません。
しかし脳卒中や心筋梗塞など死に直結する病気や感染症を併発する事が多いのが糖尿病で、それらの予防のためにも血糖値のコントロールや薬物治療が必要になる訳です。

しかし相談者様の場合は糖尿病と診断するほどの数値にはなっていない、
いわゆる糖尿病予備群といわれる状態ですからまだ充分間に合います。
それにはまず血糖値が上がる原因から理解を始める事です。

あなたが食事で炭水化物を摂るとそれらは分解されブドウ糖として腸から血液に入ります。
そして血液中のブドウ糖が一定濃度まで上がると膵臓からインスリンというホルモンが放出されます。
これを筋肉や脂肪組織などにある受容体(レセプタ-)が受け取るとそこでブドウ糖を吸収し血糖値が下がります。

これが血糖値コントロールの仕組みですが、例えば大量の炭水化物の摂取でインスリンが不足したり、その結果膵臓の細胞が疲弊してしまったり、運動不足で筋肉の受容体が働かなかったり、受容体のインスリン受け取りを邪魔する成分が出現したりすると血糖値は下がらなくなります。

相談者様の場合もこの仕組みの中のどこに原因があるのかを考慮して、食事療法や運動療法、田七人参などの漢方療法で糖尿病にならないための生活を手に入れてはどうでしょう。

月刊さるぼぼ 11月号 p51