年齢を重ねるにつれ、疲れやすさや心の揺らぎを感じることが増えてきます。
特に女性は、家族や仕事、周囲への気配りなどで、自分の体調を後回しにしがちです。そんな今だからこそ、見直したいのが昔から受け継がれてきた「養生」の知恵です。漢方で用いられる棗「大棗(たいそう)」は、「気」と「血」を補い、疲労感や不安感など女性に多い不調を穏やかに整えてくれる生薬です。強く効かせるのではなく心と体の土台を支える、それが棗の持つ「やさしい力」です。
大棗は、葛根湯をはじめ多くの漢方薬に使われます。
葛根湯は体を温め、発汗を促す生薬が多く含まれますが、体力が落ちている時や女性には負担になることもあります。
そんな時、大棗は生薬同士の働きを調和させ、体への負担を和らげる役割を担っています。
漢方の考えでは、体は「治す」ものではなく「整えながら守っていく」もの。これは忙しい現代にこそ必要な考え方ではないでしょうか。
飛騨に根づく棗もまた、厳しい自然の中で人々の命と暮らしを支えてきました。しかし今、その棗の木は少しずつ姿を消しつつあります。私たちが棗を暮らしに取り入れることの意味は、ただの健康習慣ではなく、この土地の知恵や文化を次の世代へ繋いでいくことにあります。自分の体をいたわることが、未来を守ることにつながる―そんな想いを込めて棗のある暮らしを始めてみてはいかがですか?
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