棗は日本に広く分布するクロウメモドキ科の果実です。
飛騨地方では昔から生で食べたり、料理に使ったりしますが、不思議なことに国内の他の地方では食べる習慣はほとんどありません。
薬膳で棗は、弱った胃腸を整え、気と血を補って心を落ち着かせてくれる大切な食材とされています。
乾燥させたものは「大棗(たいそう)」と呼ばれ、補気薬、養血薬として多くの漢方に配合され、虚弱・疲労・ストレス・不眠などに用いられてきました。
まさに食べる漢方の代表格が「棗」です。
棗には食物繊維、タンパク質、カルシウム、カリウムの他、鉄、マグネシウム、葉酸、ビタミンCなど、女性に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。
薬膳の働きが、栄養学的にも裏付けられ「棗を毎日3粒食べると一生、老化しない」という中国のことわざにも思わず納得してしまいます。
今年11月に、国府町で収穫した棗を薬膳茶にして約300人の方に試飲していただきました。
優しい甘さと豊かな香りが「飲みやすい!」と好評でした。
棗は蒸してから天日干しにすることで薬効が安定し、乾燥剤と一緒に瓶に入れておけば長期保存が可能です。
飛騨に伝わる棗の文化は、薬食同源の知恵として承継すべき地域資源ではないでしょうか
月刊さるぼぼ1月号に掲載中


















