A:耳鳴には聴神経腫瘍や中耳炎性のものなど手術が必要な原因もありますが、メニエールや突発性難聴、自律神経失調症など薬物療法で軽減するもの、ストレスや加齢によるものなど原因が多岐にわたります。しかも原因がわかるのはごく一部で、耳鳴のほとんどは原因がわかりません。
数年前スタッフの知り合いがやはり耳鳴で大学病院を紹介してもらい診察を受けたところ、
「う〜ん、正直言ってこういう耳鳴については今だに仕組みや原因がほとんど分かっていないんだよね。だから特効薬はないの」
と教授先生に言われて唖然としたそうです。
なので今は耳鳴が気にならなくなるようにするという方向での治療が中心となっているようです。
一方東洋医学的には身体の3要素「気・血・水」の内、血・水の流れが耳の周りで不調になっていると考えます。
また耳は脳に近いので脳の血流も関係してくると言われます。
高・低血圧や貧血、首筋や肩の凝り、むくみも影響しますね。そこでこれらを改善する生薬を用いるのですが、効果が出るまでに少し時間がかかるのも耳鳴の特徴で残念ながら途中で諦めてしまう方もいます。
しかし原因不明のいくつかにはこの方法が当てはまるようで、耳鳴と同時に頭痛や眩暈がなくなった、睡眠が深くなったなど別の効果が付随する事も多いので一度試されてはいかがでしょうか。
月刊さるぼぼ6月号p60に掲載