A:腸内細菌叢（腸内フローラ）の細菌バランス異常がアレルギーに関係しているというのは本当で、この事は相当以前から研究されていました。その過程で腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスを改善しようと色々な善玉乳酸菌を主成分にした健康飲料が発売されたのです。しかし効果のある人もいれば無い人もいて、結局どの乳酸菌がどういうメカニズムでアレルギーを抑えるのか判りませんでした。
ところが今から9年前、日本が誇る理化学研究所と東大・慶大の共同研究でこのメカニズムが解明され論文として発表されました。そしてそこには驚く事が書いてあったのです。なんとアレルギーを抑制する主役は乳酸菌では無く「酪酸菌・らくさんきん」だったというのです。難しくなるので簡単に書きますが、アレルギー発症を抑える細胞に「制御性T細胞」という免疫細胞があります。アレルギーの人はこの細胞が少なくなっているのですが、酪酸菌が生み出す酪酸がこの制御性T細胞を増加させるというのです。主役は乳酸菌ではなく酪酸菌。当薬房には酪酸菌を主にした「ラック・オン」という腸内環境改善サプリメントがありますので、今年の花粉症にはぜひお試しください。