Ａ:諸説ありますが、日本では50歳で自然妊娠・出産された方がいます。外国ではホルモン療法や卵子提供などの不妊治療により更に高齢の出産例があるそうです。最近よく「卵子の劣化」という言葉を聞きますね。これは常に再生産をする男性の精子と異なり、女性の卵子の元となる細胞の数は生まれつき決まっていて、これが年齢に伴い老化していくため、卵子ができなかったり、できても受精しにくい卵子になったりすることです。そのため西洋医学では卵子の生成を促進するホルモンを加えたり、若い時に卵子を冷凍保存したり、元となる細胞の成分を卵子に移植して質を上げるなどの、いわば「チカラワザ」が用いられています。

漢方医学にはそういったチカラワザは有りませんが、昔から女性や男性の生殖機能の能力向上を目的とした漢方薬が沢山有り、これらを「補腎薬＝腎を補う薬」といいます。「腎」は腎臓の意味も有りますが、元々は「エネルギーを生み出す場所」という意味で、それを補って丈夫にすると生殖能力にも結びつくと昔の人は知っていたのですね。つまり補腎薬の多くは身体を元気にするばかりではなく、男女ともに赤ちゃんのできやすい体質に改善をするという訳です。当薬房でも30代後半で卵子の質が良くなくて諦めていた女性が、補腎をしたところ40代で妊娠された例がありますよ。まずは気軽にご相談下さい。